WNJ法制化運動の歴史

 

日本の中にはワーカーズ・コレクティブだけではなく実態として、すでに10万人を越える就労と1000億円の事業規模があるにもかかわらず、このような働き方や働く人を規定する法律がないのは先進国の中で日本だけであり、遅れているといわれています。

この間、適当な法律がないために税務署、労働基準監督署等の行政でなかなか理解されず苦労しています。法人格が必要な起業の場合もNPO法人や企業組合等の既存のものを取得するしかないのが現状です。

ワーカーズ・コレクティブが日本で初めてできてから38年、集まったみんなで出資して、協同して労働し、全員で経営するという新しい働き方を社会化するために、全国のワーカーズ・コレクティブが集まりWNJを設立し法制化を求める運動を始めてから25年(WNJの前身である全国市民事業連絡会から数えると31年)になります。

私たちが法制化を求めてきた目的は、一人一票の権利を持ち、自分たちの働き方を自分たちで決め、働きたいと願う人の能力を発揮できるような環境や条件を作り出し、地域住民が主体となったたすけあいのまちづくりを拡げていくことを促進するためです。

はじまりの時代 1993年~2015年

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新たな時代 2016年~

 

2016年 桝屋議員を座長とする公明党一億総活躍推進本部「地域で活躍する場づくりのための新たな法人制度検討小委員会」が設置されヒアリング、現場視察に応じる。
協同組合振興研究議連は、7月に「協同労働の協同組合法」の制定を先行課題として協同組合基本法を目指すと優先課題を明確にしたうえで再編強化を確認。
2017年   5月 『与党協同労働の法制化に関するワーキングチーム』(以下WT)が設置される
2017年   6月 WNJ運営委員会で法案骨子が配布、委員内で共有する。
WT(ワーキングチーム)、衆議院法制局、厚労省の参加のもとヒアリングが3回実施
2017年   8月 論点付きの法案骨子(案)が法制局から提出され、WTとの協議に入る
2017年   9月 WNJ緊急会議を開催。運営委員会で「法制化の動きに対するWNJの見解」を決定

  1. 「働く人のための非営利な協同組合」法制定にむけ活動していきます。労働者性を認める法案にせざるを得ない現状を理解してすすめます。
  2. 代表理事に就いていても働く人としての権利が認められるよう追求。
  3. 法制化から法改正を視野に入れた活動を行う必要がある。時期を見て検証する。
2017年  10月 北海道で全国会議を開催、法制化をテーマにした分科会では、各パネリスト、会場からも法制化の必要性の発言があった。この間に、法制局から新たな骨子素案が配信された
2017年  11月 急遽この骨子素案に対する意見をWNJとしてまとめWTへ提出
2017年  12月 提出した意見が、労働者協同組合、WNJの間で相違点があることから、桝屋議員と調整会議を行う。
22日   緊急運営会議を開催。法制化に向けては法案を成立する方向を基本とするが、できる範囲でワーカーズ・コレクティブの理念に即した意見も伝えることを確認した。
26日 第3回実務者会議開催、法案成立に向けたWNJの基本的な考えを伝えきれず持越し
2018年   1月 運営委員会において、相違点について意見交換し、お互いの理解を深めるため、労働者協同組合と(意見の一致を目的とするのではない)意見交換をすることを決定
25日   市民セクター政策機構の呼びかけで、生活クラブ生協の各単協が集まり、「第1回協同労働の協同組合法(仮称)検討会」を開催。この間の動きと現状の共有を行う
2018年   2月 16日   新たな「労働協同組合法案(仮称)骨子素案」が衆議院法制局より送られてくる
20日   日本労働者協同組合との初めての協議を開催し、今後のチャートの情報共有や意見交換と論点の整理を行う
2018年   3月   1日 「第2回協同労働の協同組合法(仮称)検討会」開催「法制化の動きに対するWNJの見解」の更新
立憲民主党の大河原議員を訪問し法制化についての情報共有と協力のお願いに出向く
2018年   4月   5日   第6回WT参加。骨子素案修正版と主要な視点の整理、さらに複数回実務者会議を重ねる必要があるとの見解に達した。その後法制局において厚労省を含めた打ち合わせ会議26日   第7回WT開催。骨子素案に対する主な指摘と論点の整理
2018年   6月 11日   WT参加。
4/26の指摘と論点の中で名称を経営者・労働者ともに読み込める用語として「就業」「就労」等を用いることを検討する意見が出された。組合員における組合事業従事者の割合等も論点となった
19日   骨子素案が更新され、名称が「就業協同組合法案(仮称)」と変更
2018年   7月 労協連との意見交換で名称について「労働者協同組合」への変更意見を出すことで一致。
10日   第4回実務者会議参加。
25日   第5回実務者会議開催。7月25日版「労働者協同組合」骨子素案で全て了承された
30日   大河原まさこ衆議院議員を訪問。経過報告と意見交換
2018年   8月   8日   目的付で「労働者協同組合法(案)」骨子が出された。
2018年   9月 28日   労協連との意見のすり合わせ会を行い、法制局へWNJの意見書を提出。即日質問、確認事項が届き回答
2018年  10月   4日   第6回実務者会議開催、その後要綱案作成に向けた意見を提出
2018年  11月   7日   第7回実務者会議開催
2018年  12月 20日   第8回WT開催 法案骨子決定
2019年   1月 31日   厚生労働省雇用環境・均等局 勤労者生活課(勤労者福祉事業室)視察(3名)
東村山地域の7つのW.Coを視察
2019年   2月   4日  与党政策責任者会議で法案骨子報告 傍聴
2019年   3月   6日   衆議院法制局第5部第1課にて移行措置に関する意見交換とヒアリング
2019年   4月 19日   協同組合振興研究議員連盟総会開催(各党持ち帰り検討のお願い)
2019年   6月   3日   第8回実務者会議開催
「雑則」の中に「指針」を定め公表することを盛り込むことを確認
業種は規定について「労働者派遣業のみ」禁止することを確認
12日   WNJ総会
特別決議「労働者協同組合法(仮称)」成立に向けての評価と課題
21日   NPOからの移行措置に関するヒアリング
2019年   9月 11日   第9回実務者会議開催
労働者協同組合の最小構成、NPO法人からの組織変更について確認
特例民法法人から一般社団への移行措置と同様の案の提案があったが合意レベルに達せず
26日   第10回実務者会議開催
内閣府参加のもと、NPO法人からの簡便な移行措置について一定合意
2019年  10月 24日   第11回実務者会議 NPO法人からの移行措置について内容最終確認
2019年  11月 25日   第9回WT開催
2020年   1月 22日  「協同組合振興研究議員連盟」総会開催 法案概要の説明
2020年   2月 17日   「労働者協同組合法案」条文案が衆議院法制局の審査を終え完成。
21日   WT、与党政策責任者会議にて報告
2020年   3月 31日   「協同組合振興研究議員連盟」総会開催。法案の全文が初めて披露される。今国会で成立をめざす旨の発言が初めて公言された。この後各党担当者会議
2020年   4月 16日   7党が集まり始めての担当者会議開催。各党における議論状況の共有、労働弁護団からの声明への意見だしを行う。
変更された目的文に合わせ「労働者協同組合法成立に向けた声明文」の見直しを行った。
30日   労働弁護団からの声明文をもとに修文、継続就労支援A型等に関する実務者会議に出席
2020年   5月   1日   議連から労働弁護団へ書簡送付(概ね了承される)
18日 第2回担当者会議開催(WNJオブザーバー参加)
2020年   6月  12日 全党、全会派賛成をもって「労働者協同組合法案」が衆議院事務総長に提出された。

労働者協同組合法案の内容はこちら

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